左官仕上げ
塗り壁は素材により大きく雰囲気が異なりますが、左官職人の優れた技の見せ所でもあります。壁紙のように継ぎ目がなく滑らかな仕上がりにできることはもちろん、刷毛引き仕上げなど、壁に表情を付けることも可能です。そこで生活する方の好みでどんな風にも趣を変えることができるのが左官仕上げの醍醐味と言えるでしょう。塗り壁はお洒落なこだわり空間を作るだけでなく、健康効果のある機能性の高い空間を作ることも可能な内装です。確かにクロスに比べて施工費用はかかりますが、こだわりの住空間を作りたい方には特におすすめです。
左官仕上げのメリット
壁の表情
左官仕上げでは、コテの種類や使い方によってフラットな感じからリズミカルなパターンまで…手作業ならではのオリジナリティー溢れる表情を壁に表現することができます。他の壁材では出せない表面の立体感は、左官の魅力のひとつです。壁に自然光や照明が当たることで、壁の陰影がさらに美しく際立ちます。
機能性 (吸湿性、放湿性、消臭効果、保温性、断熱性)
自然素材には多数の小さな孔があり、調湿や消臭性に優れています。壁が吸湿・放湿を繰り返すことで部屋の湿度を快適に調節してくれます。
弊社製品の材料には調湿性に優れた素材を使用しています。湿度が高い時は湿気を吸収し、乾燥している時は湿気を放出してくれます。結露の防止にもなりますし、ダニやカビなどの予防効果も期待できます。
また、厚く塗り重ねてることで保温性や断熱性の効果も期待できます。
機能性 (遮音性、吸音性)
音は空気の振動で、振動を一切通さなければ音はそこを通過することはできません。そういった振動を通さないという性能が遮音です。
一般的に重量があればあるほど遮音性が高まるため、鉄・コンクリート・砂などのように比重が重いものであるほど、遮音性は高まります。左官材料もまた比重が重く遮音性が高い材料の一つです。
音は繊維のような多孔質なものに入ると、繊維と繊維が激しく振動しあって摩擦を生じるため音のエネルギーが摩擦熱に変化し音があまり響かなくなります(例えば布団を被って大声を出してみても周りに音はあまり聞こえない)。この性能が吸音です。左官材料も細かい気孔をたくさん持っているため吸音性が高くなっています。
左官材料は遮音性と吸音性という2つの要素を同時に併せ持つ素材です。
オーディオルーム・楽器演奏におすすめ
ピアノを弾く人や、オーディオルームでしっかりと音響設備を整えて聞きたい人にも左官仕上はおすすめです。
コンクリートなども防音性能が高いのですが、音が大きいと中で反響してしまい不快な音になってしまうことがあります。その点左官仕上は、吸音性能が高く壁が音を吸収してくれます。
無闇に音を反響させず音が心地よく聞こえる空間を作ることができます。実際にコンサートホールなどでも、漆喰などの多孔質な材料を用いられていることもあります。
シックハウス対策
化学物質が含まれた材料を用いて床や壁を塗ると、シックハウス症候群の被害が発生する可能性があります。弊社製品は天然素材を使っていますので、シックハウス対策をしたい時に最適です。また、シックハウス症候群の原因となる物質を吸着してくれるため、アレルギーを持っている人、小さなお子さんがいるご家庭でも安心して使用できます。
左官仕上げのデメリット
施工期間と価格
左官職人が丁寧に手作業で塗っていくため、施工期間が長くなり、価格も高めになります。張るだけの壁材と違い、塗った後に乾燥させなければならないため、その分の時間も必要になります。
職人の実力や取り扱い材料による差
左官職人の技術によって、仕上がりに差が生じる場合があります。また、施工業者によっては扱っていない材料があることもあります。